11日の香港市場は、上値の重い展開か。きょう米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が米上院で議会証言を行うほか、あす12日には中国の物価統計や米地区連銀経済報告(ベージュブック)が公表される予定で、積極的な買いにつながる目新しい材料が見当たらない中、内容を見極めようと様子見ムードが広がる可能性がある。また、ハンセン指数は前日まで3営業日続伸し、昨年12月13日以来、4週間ぶりの高値を付けた後とあって、利益確定の動きも強まりそうだ。
10日のNY株式相場は高安まちまち。長期金利の上昇が嫌気されハイテク株を中心に朝方に大幅安となったが、金利上昇が反転したことで買い戻された。ハイテク株主体のナスダック総合は朝方に2.72%安まで下落後、0.05%高とプラス圏を回復して終了。小幅ながら5日ぶりの反発となった。S&P500は2.03%安まで下落後、0.14%安と小幅に5日続落し、ダウ平均は591米ドル安まで下落後、162.79米ドル安(−0.45%)と4日続落して終了した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、HSBC(
00005)やAIAグループ(
01299)が香港終値を上回って引けた半面、華潤置地(
01109)やBYD(
01211)、アリババ集団(
09988)が下回って引けており、香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を80ポイント近く下回って寄り付くことになる。