5日のNY株式相場は大幅安。米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、より積極的な利上げや、利上げ実施直後のバランスシート縮小の可能性が示されたことが嫌気された。ダウ平均は朝方に153米ドル高まで上昇し、前日に続いて取引時間中の史上最高値を更新したが、FOMC議事要旨の公表を受けて392.54米ドル安(-1.07%)とほぼ一日の安値で終了。今年初めての下落となった。S&P500も0.09%高まで上昇後、1.94%安で終了。
ハイテク株主体のナスダック総合は終日マイナス圏で推移し、3.34%安と大幅に2日続落。下落率は昨年2月以来の大きさとなった。ダウ平均採用銘柄はメルクが2.43%上昇したほか、インテル、ウォルマート、ベライゾンが1%超上昇した一方、セールスフォースが8.28%下落し、マイクロソフト、アップル、ナイキ、JPモルガン・チェース、ゴールドマン・サックスが2%超下落した。
業種別ではS&P500の全11セクターが下落。不動産、ITが3%超下落し、コミュニケーション、一般消費財も2%超下落。一方、生活必需品、公益、エネルギー、素材は0.1%未満の小幅安にとどまった。センチメントは大きく悪化。投資家の不安心理を示すVIX指数は前日比+2.82ポイントの19.73ポイントに上昇した。
FOMC議事要旨ではより早い時期の利上げ開始や利上げペースのスピードアップの可能性が示されたほか、FRBのバランスシートについても、テーパリング(資産購入の段階的縮小)終了後、しばらくは規模が維持されると市場ではみられていたが、より早い時期の縮小の可能性が示されたことがネガティブ・サプライズとなった。米経済指標では、12月ADP民間部門雇用者数は80.7万人増と市場予想の40.0万人増を上回る強い結果となった。
海外市況
指標 寄値 高値 安値 終値 前日比 騰落率
NYダウ 36722.60 36952.65 36400.39 36407.11 -392.54 -1.07
S&P500 4787.99 4797.70 4699.44 4700.58 -92.96 -1.94
NASDAQ 15547.16 15586.30 15095.18 15100.17 -522.55 -3.34
CME225先物 29305.00 29370.00 28960.00 29000.00 -270.00 -0.92
FT100 7516.87 7516.87 7516.87 7516.87 11.72 0.15
DAX 16177.44 16285.35 16161.72 16271.75 119.14 0.73
為替(ドル/円) 116.12 116.25 115.62 116.13 -0.03 -0.03
※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載