週明け20日の香港市場は軟調か。主要国の金融政策の正常化に向けた動きや、新型コロナ変異ウイルス「オミクロン株」の感染拡大を受けて欧州各国が規制を再び強化したことで世界の景気回復が遅れることへの警戒感が引き続き重荷となりそうだ。米バイデン政権が先週、人権侵害に関わった疑いで中国の42社・団体に制裁を科すと発表したことから、米中関係の悪化も引き続き懸念材料だ。
一方、前週末の香港市場でハンセン指数が1年7カ月ぶり安値を付けただけに、反発狙いの買いが相場をある程度下支えると予想する。きょうは中国本土で12月の最優遇貸出金利(LPR、ローンプライムレート)が発表される。11月のLPRは1年物、5年以上物ともに2020年5月から19カ月連続の据え置きとなった。
前週末17日のNYの市場でダウ平均は532米ドル安と続落し、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は小幅に続落した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、大型ネット株のテンセント(
00700)、アリババ集団(
09988)が香港終値を上回った半面、国際金融株のAIAグループ(
01299)、HSBC(
00005)、中国国有銀行の中国建設銀行(
00939)が下回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を60ポイント超下回って寄り付くことになる。