17日の香港市場は反落か。16日のNY市場で主力ハイテク株が大きく下落したことが相場の重荷となりそうだ。新型コロナウイルスの変異型「オミクロン株」の感染が拡大するなか、英イングランド銀行(中央銀行)が16日発表した利上げはサプライズと受け止められた。欧州中央銀行(ECB)もコロナ対策で導入した緊急買い取り制度による新規の資産購入を来年3月末で打ち切る。主要国で金融政策の正常化に向けた動きが広がるとの見方から、高PERのグロース株に売りが出やすいと予想する。
米中関係の悪化も引き続き警戒されるだろう。米商務省は16日、中国の34団体を事実上の禁輸対象リストである「エンティティ−・リスト」に追加した。康希諾生物(
06185)と新型コロナ用ワクチンを開発した軍事医学科学院生物工程研究所などが含まれている。また、英紙『フィナンシャル・タイムズ』の既報の通り、米財務省は中国8社について米国人による証券投資を禁じると発表した。
16日のNY株式相場は、ダウ平均が0.08%安とほぼ変わらずだったものの、ナスダック総合は2.47%安と大幅に反落した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、大型ネット株のテンセント(
00700)とアリババ集団(
09988)、JDドットコム(
09618)が香港終値を下回った半面、英金融大手のHSBC(
00005)が上回って終えた。