■ 12月16日（木）
特になし

　15日のNY株式相場は大幅反発。注目された米連邦公開市場委員会（FOMC）でテーパリング（資産購入の段階的縮小）の終了や来年の利上げについて明確な見通しが示されたことで、金融政策の先行きをめぐる不透明感が後退した。テーパリングのペースは市場予想通り倍増され、来年3月に終了することになり、FOMCメンバーの金利見通し（ドット・プロット）では来年に3回の利上げ見通しが示された。

　マイナス圏で推移したダウ平均はFOMC結果公表後に急上昇し、383.25米ドル高(+1.08％)とほぼ一日の高値で終了。シスコ・システムズ、ユナイテッドヘルスが3％超上昇し、アップルも2.85％上昇した。S&P500も0.49％安まで下落したが、1.63％高で終了。ハイテク株主体のナスダック総合は1.20％安まで下落後、2.15％高で終了した。

　主要3指数はそろって3日ぶりの反発となり、週初からではダウ平均が0.12％安、S&P500が0.05％安とほぼ先週末水準を回復し、ナスダック総合は週初からの下落率を0.42％に縮小した。業種別ではエネルギーを除く10セクターが上昇。IT、ヘルスケアが2％超上昇し、公益、不動産、一般消費財も1.2-1.6％上昇した。

　米経済指標は、寄り前に発表された11月小売売上高が前月比+0.3％と市場予想の+0.8％を下回った一方、12月NY連銀製造業業況指数は31.90と市場予想を25.00を大きく上回った。米連邦債務上限問題をめぐっては、米下院が法定上限を2.5兆ドル引き上げる法案を可決し、来年秋の米中間選挙を超える2023年までの米国債のデフォルトリスクが回避された。

海外市況

 指標                      寄値     高値     安値     終値    前日比  騰落率

 NYダウ                  35549.35 35943.84 35389.30 35927.43   383.25   1.08

 S&P500                   4636.46  4712.60  4611.22  4709.85    75.76   1.63

 NASDAQ                  15230.71 15575.76 15055.23 15565.58   327.94   2.15

 CME225先物              28250.00 28880.00 28210.00 28865.00   395.00   1.39

 FT100                    7170.75  7170.75  7170.75  7170.75   -47.89  -0.66

 DAX                     15503.64 15531.04 15451.74 15476.35    22.79   0.14

 為替（ドル/円）           113.75   114.26   113.63   114.04     0.30   0.27

 ※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載。

　15日の米株式市場で、中国ネット・IT株は総じて軟調。中国のネット通販最大手アリババ集団（BABA）が前日比3.25％安の122.47米ドルと反落。中国の検索エンジン最大手、百度（BIDU）は1.04％安の141.41米ドルと3日続落した。主な中国関連ネット・IT株の15日終値は次の通り。

　■アリババ集団（BABA）：122.47米ドル（-3.25％）
　■百度（BIDU）：141.41米ドル（-1.04％）
　■トリップ・ドットコム（TCOM）：24.28米ドル（-2.84％）
　■JDドットコム（JD）：73.66米ドル（-5.14％）
　■ウェイボー（WB）：28.98米ドル（+0.52％）
　■ネットイース（NTES）：100.46米ドル（-2.32％）
　■モモ（MOMO）：9.10米ドル（-2.26％）
　■レンレン（RENN）：12.35米ドル（+9.88％）
　■滴滴出行（DIDI）：6.07米ドル（-3.96％）
　■捜狐（SOHU）：16.39米ドル（+0.24％）
　■チーター・モバイル（CMCM）：1.17米ドル（-2.50％）
　■テンセント・ミュージック（TME）：6.36米ドル（-0.31％）