15日の香港市場は、神経質な展開か。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表と米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長記者会見を大引け後に控え、様子見ムードが広がるだろう。11月の米卸売物価指数(PPI)が市場予想を上回る上昇率となり、インフレ観測の強まりから米長期金利が上昇したことが相場の重荷となりそうだ。一方、中国の国家統計局はきょう午前、鉱工業生産などの11月の主要経済指標を発表する。結果を見極めたい投資家は積極的な売買を手控えるとみられる。
もっとも、中国が景気のため金融緩和や財政出動を打ち出すとの期待を背景に、下値を売り込む動きは限定的と予想する。前日のハンセン指数は3営業日続落し、終値は6日に付けた年初来安値に近い水準とあって買い戻しが入りやすい状況。米長期金利の低下を受け、金融株が買われて相場を下支えする展開がありそうだ。
14日のNY株式相場は、ダウ平均とナスダック総合がともに続落した。FRBが利上げを前倒しするとの観測が広がり、ハイテク株を中心に売りが出た。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。英金融大手HSBC(
00005)や中国ネット通販大手のアリババ集団(
09988)が香港終値を上回った半面、中国インターネットサービス大手のテンセント(
00700)や保険大手の中国平安保険(
02318)が下回って引けた。