9日の香港市場は上値の重い展開か。巨額債務を抱え経営危機に直面している不動産中国大手の中国恒大集団(
03333)が、一部米ドル建て社債の利払いを猶予期限内に実施できず、事実上の債務不履行(デフォルト)に陥ったと伝わった。また、深セン地盤の不動産デベロッパー、佳兆業集団(
01638)は内部情報の開示を理由に8日現地時間午前9時から株式の取引を停止。4億米ドルの米ドル建て債を期限までに償還できていないとみられており、不動産企業を巡る警戒感が引き続き相場の重しとなりそうだ。
一方、中国本土では日本時間きょう午前10時半に11月の消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)が発表される予定で、結果によっては相場の波乱要因となる可能性がある。市場コンセンサス予想はCPIが2.5%上昇、PPIが12.4%上昇。
8日のNY株式相場は3日続伸。オミクロン株への警戒感の後退が引き続き支援となった。ファイザーが、コロナワクチンの3回目の接種がオミクロン株感染防止に有効だとし、2回の接種でも重症化を防げると発表したことでクルーズ、カジノ、空運などの経済活動再開銘柄が軒並み上昇した。米長期金利が上昇する中、アップルやメタ(フェイスブック)などのハイテク・ジャイアントの上昇も相場を押し上げた。