7日の香港株式市場で、ハンセン指数は3日ぶりに大幅反発。終値は前日比2.72%高の23983.66ポイントだった。中国企業指数は3.05%高の8527.12ポイント。メインボードの売買代金は概算で1534億4000万HKドル。
ハンセン指数は終始プラス圏で堅調に推移してきょうの取引を終えた。上げ幅は終盤にかけて3%に近づく勢いだったが、結局心理的節目の24000ポイント目前で引けた。指数は前日まで続落して年初来安値圏にあったことから値ごろ感が意識された銘柄を中心に買い戻しが広がった。前日のNY市場で中国ネット・IT株の米国預託証券(ADR)が軒並み高となった流れを引き継いでネット・IT株が買われたほか、中国人民銀行(中央銀行)が6日、金融機関の預金準備率を15日付で0.5%引き下げると発表したことなど、中国政府の景気下支え策が好感された。また、中国の税関総署がきょう発表した2021年11月の米ドル建て貿易統計で、輸出が市場予想を上回ったことも投資家心理を支えたもよう。セクター別では、情報技術が大幅に上昇したほか、不動産・建設や一般消費財、医療・ヘルスケアを中心に買いが膨らんだ。一方、下落したセクターは1つもなかった。
ハンセン指数構成銘柄では、中国ネット通販大手のアリババ集団(
09988)が12%超高となり、ハンセン指数を194ポイント押し上げた。ネット企業大手の美団(
03690)、テンセント(
00700)、ネットイース(
09999)のほか、不動産管理会社の碧桂園服務(
06098)やマカオカジノ株のサンズ・チャイナ(
01928)、火鍋料理チェーンの海底撈国際(
06862)なども大きく買われた。半面、総合医薬品メーカーの中国生物製薬(
01177)が2%超安。民間ガス会社の新奥能源(
02688)や香港地場系大手行のハンセン銀行(
00011)などもさえない。
ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は4.21%高の5968.50ポイントと4営業日ぶりに大幅反発。不動産事業向けソフト開発会社の明源雲集団(
00909)が15%超高。自動車情報プラットフォームの汽車之家(
02518)や検索エンジンの百度(
09888)、オンライン旅行会社のトリップ・ドットコム(
09961)なども大幅高になった。一方、下げたのは光学部品メーカー大手の舜宇光学科技(
02382)だけだった。