30日の中国本土株式市場で、上海総合指数は4営業日ぶりに小反発。終値は前日比0.03%高の3563.89ポイントだった。深セン成分指数は0.10%安の14795.73ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で1兆2218億6600万元だった。
上海総合指数は高く寄り付いた後、前場はプラス圏でもみ合った。寄り付き前に発表された2021年11月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が50.1と市場コンセンサス予想(49.6)を上回り、3カ月ぶりに50を回復したことを好感。前日まで3日続落した後とあって、反発狙いの買いが相場を支えた。ただ、新たに確認された新型コロナ変異ウイルス「オミクロン株」が世界経済に与える影響を巡って先行き不透明感が根強く、買いの勢いは限られた。上値の重さが意識されると後場中盤にマイナス圏に沈んだが、3550ポイント付近では買い戻しが入り、結局かろうじて前日終値を上回って引けた。
セクター別では、造船、通信キャリア、防犯設備が全面高。ソフトウエアサービス、電子・ITも高い。半面、酒造、バッテリー、鉄鋼が売られた。
A株市場では、半導体メーカーの紫光国芯微電子(
002049)がストップ高を付けたほか、企業向けソフトウエア開発大手の用友網絡科技(
600588)、家電メーカーのコンカ(
000016)、車載リチウム電池メーカーの国軒高科(
002074)が大幅高。自動車メーカーの広州汽車集団(
601238)、生保大手の中国人寿保険(
601628)、鉄道車両の中国中車(
601766)も大きく買われた。半面、小売り大手の王府井集団(
600859)、教育サービス会社の中公教育科技(
002607)、送電技術の国電南瑞科技(
600406)酒造の貴州茅台酒(
600519)、宜賓五糧液(
000858)などが下げた。
上海B株指数は0.39%安の279.41ポイント、深センB株指数は0.24%高の1171.19ポイント。