週明け29日の香港市場は続落して始まるか。南アフリカなどで見つかった新型コロナウイルスの「オミクロン型」を警戒する売りが重荷となるだろう。28日にまでにドイツとイタリア、オーストラリア、オランダで新たに初の感染が確認され、英政府がマスク着用を再び義務化した。主要国が行動規制を再強化すれば世界景気の回復を遅らせかねない。現時点で「オミクロン型」の感染力や重症化率などは明確になっておらず、投資家が運用リスクを回避する姿勢を強めると予想する。
ただ、市場で景気回復鈍化が懸念される半面で米連邦準備理事会(FRB)による利上げ観測が後退し、高PERのグロース株に買いの矛先が向かう展開がありそうだ。前週末のハンセン指数は3営業日ぶりに反落して10月6日以来の安値圏にあるだけに、買い戻しが入りやすい。10月に付けた年初来安値の23681.44ポイントが下値のめどとして意識されそうだ。
26日のNY株式相場は、ダウ平均が大幅に続落し、下げ幅は今年最大だった。ハイテク株主体のナスダック総合は反落した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は総じて下落。大型金融株のHSBC(
00005)と中国建設銀行(
00939)、AIAグループ(
01299)、中国インターネットサービス大手のテンセント(
00700)が香港終値を下回った。半面、中国ネット通販大手のアリババ集団(
09988)が上回って終えた。