17日の香港市場は上値の重い展開か。ハンセン指数は前日まで6営業日続伸し、10月26日以来、約3週間ぶり高値で終えた。10月の中国主要経済指標の発表や、中国の習近平国家主席とバイデン米大統領のオンライン会談といった重要イベントを通過した後とあって、一服感から利益確定売りが出やすい状況にある。
一方、悪化の一途を辿ってきた米中関係の改善への期待が引き続き相場を支えそうだ。前日の米中首脳会談は全体で3時間余り続き、両国関係の発展に関する戦略的かつ包括的で根本的な問題から共通の関心事である重要な問題に至るまで十分で徹底的な意思疎通を行ったと伝わった。また、イエレン米財務長官が14日放送の米CBSインタビュー番組で、中国からの輸入品にかける関税の引き下げを検討していると明らかにしたことも好感されるだろう。
米国に重複上場する大型ネット株などの7−9月期決算の発表がここ数日に集中し、業績を手掛かりとした物色が活発になりそうだ。17日大引け後にネットイース(
09999)が決算を発表したほか、ビリビリ(
09626)と百度(
09888)がきょう、JDドットコム(
09618)とアリババ集団(
09988)があす決算を発表する。
前日のNY市場でダウ平均は小反発し、ハイテク比率の高いナスダック総合指数も反発した。同日の香港株のADRはまちまち。欧州金融大手のHSBC(
00005)、IT大手のテンセント(
00700)が香港終値を上回った半面、アジア生保のAIAグループ(
01299)、ネット通販大手のアリババ集団(
09988)が下回って引けた。