週明け15日の香港市場は軟調な展開か。米ドル高に伴い香港を含む新興国市場から資金が流出するとの観測が浮上しており、投資家が運用リスクを取りにくくなると予想する。10月の米消費者物価指数（CPI）が市場予想を大幅に上回ったことで米連邦準備理事会（FRB）が政策金利の引き上げを前倒しするとの見方が強まり、前週末のドル指数は95台と2020年7月以来約1年4カ月ぶりの高さとなった。ハンセン指数は10月29日以来2週間ぶり高値水準にあるだけに、利益をいったん確定する売りが出やすい。

　もっとも、下値を売り込む動きは限られそうだ。前週末に米株式相場が上昇したほか、中国の習近平国家主席とバイデン米大統領のオンライン会談を日本時間16日に控え、米中関係改善への期待が市場で強まるだろう。ハンセン指数は50日移動平均（12日大引け時点で25231.36ポイント）が下値支持線として意識されそうだ。

　12日のNY株式相場は、ダウ平均が4日ぶりに反発し、ハイテク株主体のナスダック総合が続伸した。香港株の米国預託証券（ADR）は高安まちまち。中国インターネットサービス大手のテンセント（00700）やアジア保険会社のAIAグループ（01299）、製薬の中国生物製薬（01177）が香港終値を上回った半面、銀行株のHSBC（00005）と中国建設銀行（00939）、不動産株の華潤置地（01109）が下回って終えた。

■11月15日（月）

【中間決算】法諾集団（08153）
【中間決算】ブイテック（00303）
【中間決算】卓珈控股（01827）
【期末決算】中匯集団（00382）
【3Q決算】亜洲資産（08025）
【3Q決算】麒麟集団（08109）
【3Q決算】超人智能（08176）
【3Q決算】IAGホールディングス（08513）
【3Q決算】中国黄金国際（02099）
【権利落日】大昌マイクロライン（00567）(株主割当増資）
【統計】中国　小売売上高　10月
【統計】中国　鉱工業生産　10月
【統計】中国　固定資産投資 1−10月

　香港証券取引所は12日、深セン市場との相互株式取引「深港通（深セン・香港ストックコネクト）」の同日の統計を発表した。うち、深センA株に投資する「深股通」（深センコネクト・ノースバウンド）の取引状況は次の通り。

■深股通（香港→深セン）
　当日の売買代金　557億2368万元
　　　　　買い代金　297億902万元
　　　　　売り代金　260億1466万元

■当日の売買代金上位10銘柄

                                  売買代金 買い代金

  1 寧徳時代新能源科技（300750）       1,897    1,362

  2 東方財富信息（300059）             1,354    1,046

  3 珠海格力電器（000651）             1,103      345

  4 恵州億緯ﾘ能（300014）              1,007      490

  5 雲南恩捷新材料（002812）             890      689

  6 宜賓五糧液（000858）                 876      377

  7 瀘州老窖（000568）                   784      573

  8 歌爾（002241）                       752      476

  9 BYD（002594）                        733      374

 10 晶澳太陽能科技（002459）             719      204
   *金額単位は百万人民元