10日の香港株式市場で、ハンセン指数は続伸。終値は前日比0.74%高の24996.14ポイントだった。中国企業指数は1.19%高の8910.98ポイント。メインボードの売買代金は概算で1362億4000万HKドル。
ハンセン指数は米株安の流れを引き継ぎ安く寄り付いた後、下げ幅を拡大した。中国の10月生産者物価指数(PPI)の上昇率が26年ぶりの高水準に達したことを受け、原材料・エネルギー価格の高騰が経済に与える悪影響が警戒された。11日まで開催される中国共産党の第19期中央委員会第6回全体会議(6中全会)が打ち出す経済政策の指針を見極めたい投資家心理も根強く、指数は中盤、おおむね24500ポイント台でもみ合ったが、終盤に入るとプラス圏に急浮上。中国メディア「証券時報」の報道を手掛かりに本土系デベロッパーが国内銀行間市場での社債発行による資金調達を再開するとの観測が浮上し、不動産企業の資金繰りの悪化に対する懸念が和らいだ。指数は大引け間際に心理的節目の25000ポイントに乗せる場面もあった。
ハンセン指数構成銘柄では、本土系不動産株の華潤置地(
01109)、碧桂園(
02007)、龍湖集団(
00960)、中国海外発展(
00688)がそろって大幅高。きょう大引け後に7−9月期決算を発表するIT大手のテンセント(
00700)が4%超の上昇。半面、乳製品大手の中国蒙牛乳業(
02319)、自動車メーカーのBYD(
01211)、アジア生保のAIAグループ(
01299)が大きく下げた。
ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数は2.06%高の6349.94ポイントと続伸。不動産事業向けソフト開発会社の明源雲集団(
00909)が約9%、ヘルステック大手の平安健康医療科技(
01833)が7%超の大幅高。半面、オンライン旅行会社のトリップ・ドットコム(
09961)が逆行安となった。