10日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3日ぶりに反落。終値は前日比0.41%安の3492.46ポイントだった。深セン成分指数は0.38%安の14515.88ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で1兆801億7600万元だった。
上海総合指数は心理的節目の3500ポイントを下回って安く寄り付くと、下げ幅を拡大した。3450ポイント付近では買い戻され、後場にかけて下げ幅を縮小したが、勢いは限られ、結局マイナス圏のままきょうの取引を終えた。きょうの寄り付き頃に発表した10月の消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)がいずれも市場予想を上回ったことで、企業収益や景気の下押し懸念から売りが広がった。また、11日まで中国共産党の第19期中央委員会第6回全体会議(6中全会)が開催されていることから、結果を見極めたい投資家が積極的な買いを控えたもよう。
セクター別では、石炭や酒造が安い。民間航空や電力、保険などもさえない。半面、医薬品製造や電子ITが高い。文化メディアや不動産などもしっかり。
A株市場では、送電技術の国電南瑞科技(
600406)やリチウム電池材料メーカーの寧波杉杉(
600884)が5%超安。酒造株の瀘州老窖(
000568)や自動車メーカーのBYD(
002594)、航空株の中国国際航空(
601111)などもさえない。半面、製薬大手の江蘇恒瑞医薬(
600276)や不動産大手の保利発展控股集団(
600048)が7%超高。製薬会社の上海復星医薬(
600196)や不動産株の招商局蛇口工業区控股(
001979)、万科企業(
000002)なども大きく買われた。
上海B株指数は0.54%安の268.29ポイント、深センB株指数は0.90%安の1151.96ポイント。