週明け8日の香港市場は上値が重いか。中国共産党がきょうから11日まで第19期中央委員会第6回全体会議(6中全会)を開くとあって、中国経済政策の指針を見極めたい投資家は積極的な売買を控えそうだ。強弱材料が入り混じるなか、方向感に乏しい展開が予想される。
市場が注目した米10月雇用統計は、非農業部門雇用者数(NFP)が市場予想を上回る強い結果となり、5日の米株式相場は続伸。各国の中央銀行がインフレ率の上昇を抑えるために金融政策の正常化を急ぐとの見方は後退しており、金利上昇を警戒する売りは限定的となろう。もっとも、10日発表の10月米消費者物価指数(CPI)が予想から上振れすれば、再び米利上げ早期化の観測が浮上しかねない。一方、中国の税関総署が7日発表した2021年10月の米ドル建て貿易統計は、輸出が市場予想を上回った半面、輸入は市場予想に届かなかった。
5日のNY株式市場では、ダウ平均が反発、ハイテク株主体のナスダック総合は10営業日続伸し、ともに史上最高値を更新した。ハイテク株のテンセント(
00700)とアリババ集団(
09988)、香港不動産株の新鴻基地産(
00016)が香港終値を下回った半面、国際金融銘柄のHSBC(
00005)とAIAグループ(
01299)、医薬品株の中国生物製薬(
01177)が上回って終えた。