4日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は8営業日ぶりに反発。前場終値は前日比0.27%高の25092.23ポイントだった。中国企業指数は0.54%高の8904.66ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で653億9000万HKドル。
ハンセン指数は前日の米株高の流れを引き継ぎ、序盤は高く推移。3日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で11月中のテーパリング(資産購入の段階的縮小)開始が決まったものの、米連邦準備理事会(FRB)が声明文で利上げを急がないハト派姿勢を示し、地合いが改善した。前日は終値ベースで10月12日以来の安値だっただけに、自律反発を見込む買いが入りやすい状況となっている。もっとも、中国政府の企業統制が景気に及ぼす影響への懸念は根強く、上値は重い。前引けにかけて小幅ながら一時マイナス圏に沈む場面があった。中国共産党が8−11日に開く第19期中央委員会第6回全体会議(6中全会)を前に、経済政策の指針を見極めたい投資家は積極的な買いを手控えているもよう。
個別では、中国インターネット・プラットフォーム企業の美団(
03690)とアリババ集団(
09988)、テンセント(
00700)が買われて相場の上昇を主導。前日大引け後に10月の自動車販売台数を発表したBYD(
01211)が大きく買われた。スポーツ用品の李寧(
02331)、香港商業不動産の九龍倉置業地産(
01997)も高い。一方、薬明生物技術(
02269)が7%近い急落。不動産開発銘柄の売りも目立ち、恒基兆業地産(
00012)、華潤置地(
01109)、龍湖集団(
00960)、中国海外発展(
00688)がそろって2%超下げた。