4日の香港市場は買いが先行か。米連邦準備理事会(FRB)が利上げを急がない姿勢を示したことで、買い安心感が広がるだろう。FRBは3日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で市場予想通りに11月中のテーパリング(資産購入の段階的縮小)開始を決めたが、インフレについては声明文で、引き続き「一時的」との見解を示した。パウエルFRB議長は記者会見でテーパリングは利上げに直結しないと強調した。
ただ、中国政府の企業統制が景気に及ぼす影響への懸念が根強いなか、ハンセン指数は伸び悩む展開がありそうだ。中国共産党が8−11日に開く第19期中央委員会第6回全体会議(6中全会)を前に、経済政策の指針を見極めたい投資家が積極的な買いを見送れば、上値が重い相場となるだろう。
3日のNY株式相場は、主要3指数がそろって4日連続で過去最高値を更新した。ダウ平均は5営業日続伸し、ハイテク株主体のナスダック総合は8営業日続伸した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。大型ネット株のテンセント(
00700)とアリババ集団(
09988)、国際金融株のHSBC(
00005)が香港終値を上回った半面、不動産株の華潤置地(
01109)、銀行株の中国建設銀行(
00939)、香港コングロマリットの新世界発展(
00017)は下回って引けた。