3日のNY株式相場は続伸。米連邦公開市場委員会(FOMC)で市場予想通りに11月中のテーパリング(資産購入の段階的縮小)開始が決定されたが、インフレについては声明文で、引き続き「一時的」との見解が示されたことや、パウエルFRB議長がテーパリングは利上げに直結しないと強調したことが安心感につながった。前日まで3日連続で終値の最高値を更新したダウ平均は、一時160ドル安まで下落したが、FOMC結果公表後に上昇に転じ、パウエルFRB議長会見を受けて上昇幅を拡大。104.95米ドル高(+0.29%)と5営業日続伸して終了した。
S&P500も0.65%高と5日続伸し、ハイテク株主体のナスダック総合は1.04%高と8日続伸した。主要3指数そろっての最高値を更新は4日連続となった。小型株指数のラッセル2000も1.80%高と3日続伸し、連日で最高値を更新した。総じて好調な決算発表が続いたことや、経済指標が市場予想を上回ったことも支援となった。投資家の不安心理を示すVIX指数は前日比0.93ポイント低下し、15.10ポイントとなった。
FOMCでは市場予想通り政策金利が据え置かれ、現在月額1200億米ドルの資産購入は11月から毎月150億米ドル減額され、来年半ばに終了する予定となり、縮小規模についても市場予想通りとなった。FOMCの結果を受けて米10年債利回りは前日の1.547%から1.603%に上昇し、ドル円は前日比4銭程度のドル高・円安となった。S&P500の11セクターはエネルギー、公益、資本財を除く8セクターが上昇。一般消費財、素材が1%超上昇し、生活必需品、ヘルスケア、コミュニケーション、IT、不動産も0.6%超上昇した。
海外市況
指標 寄値 高値 安値 終値 前日比 騰落率
NYダウ 36059.09 36178.51 35891.73 36157.58 104.95 0.29
S&P500 4630.65 4663.46 4621.19 4660.57 29.92 0.65
NASDAQ 15658.52 15821.58 15616.44 15811.58 161.98 1.04
CME225先物 29535.00 29780.00 29415.00 29705.00 205.00 0.70
FT100 7248.89 7248.89 7248.89 7248.89 -25.92 -0.35
DAX 15957.15 15972.71 15922.10 15959.98 5.53 0.03
為替(ドル/円) 113.95 114.21 113.71 113.99 0.04 0.03
※CME225先物は円建て。前日比は前日の大証日中終値比を記載。