週明け1日の香港市場は続落して始まるか。前日発表された10月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.2と前月比0.4ポイント低下し、市場コンセンサス予想を下回った。中国の景気減速を警戒する売りが相場を押し下げるだろう。2−3日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に、量的緩和の縮小(テーパリング)開始を見極めたい投資家は積極的な売買を手控えそうだ。四半期決算などの個別材料を手掛かりとする物色が中心に相場になると予想する。なお、きょう午前に中国メディアの財新と英IHSマークイットが10月の中国製造業PMIを発表する。
もっとも、中国政府が打ち出す景気下支え策への思惑買いが下値を支える展開があり得る。GDPが弱い内容となったことで、インフラ建設を加速する措置などへの期待が市場で広がりそうだ。前週末のハンセン指数は10月15日以来の安値だっただけに、下値を拾う買いが入りやすい。
10月29日のNY株式相場は、ダウ平均が続伸して3日ぶりに終値の最高値を更新。ハイテク株主体のナスダック総合は5日続伸した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は総じて下落。中国インターネットサービス大手のテンセント(
00700)とアリババ集団(
09988)、電気自動車のBYD(
01211)が香港終値を下回った半面、製薬の中国生物製薬(
01177)が上回って終えた。