29日の香港株式市場で、ハンセン指数は3日続伸。終値は前日比0.67%高の24663.50ポイントだった。中国企業指数は0.46%高の8760.44ポイント。メインボードの売買代金は概算で1235億2000万HKドル。
ハンセン指数は安く寄り付いた後に下げ幅を拡大し、心理的節目の24000ポイントに近づく場面もあった。米長期金利の上昇が加速したことを受けて前日のNY市場でハイテク・グロース株が下げた流れを引き継ぎ、大型ネット株などが売られ、相場を押し下げた。ただ、下値の底堅さが確認されると下げ幅を縮め、後場にプラス圏へ浮上。不動産株や金融株の一角が買われ、指数をけん引した。
ハンセン指数構成銘柄では、新世界発展(
00017)、新鴻基地産(
00016)、恒基兆業地産(
00012)など香港不動産株の上昇が目立った。新世界発展は香港の住宅問題の解消に向け、非営利不動産の社会的企業「新世界建好生活(New World Build for Good)を設立すると発表したことが手掛かりとなったもよう。ニット衣料の申洲国際集団(
02313)、中国本土系銀行の招商銀行(
03968)、中国建設銀行(
00939)、アジア生保のAIAグループ(
01299)も高い。半面、ペトロチャイナ(
00857)、CNOOC(
00883)、シノペック(
00386)がそろって売られたほか、ネット大手のアリババ集団(
09988)、テンセント(
00700)、スマホ部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)がさえない。
このほか、債務危機に陥っている不動産大手の中国恒大集団(
03333)が14.98%高と大幅に3日続伸。同社は保有する盛京銀行(
02066)の株式を政府系企業に売却し、約100億元を調達して債務返済に充てると発表した。また、外電によると、中国政府は中国恒大集団の一部資産を買い取るよう政府系企業に要求しているもよう。同社傘下の中国恒大新能源汽車(
00708)も44.40%高と急伸した。