14日の中国本土株式市場で、上海総合指数は4営業日ぶりに反落。終値は前日比1.42%安の3662.60ポイントだった。深セン成分指数は0.54%安の14626.08ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で1兆5131億8300万元だった。
上海総合指数は総じて軟調に推移した。安く寄り付いた後に心理的節目の3700ポイントを割り込んだ。中盤には再び同節目に乗せ、プラス圏に浮上する場面もあったが、勢いは続かなかった。後場に入るとほぼ一本調子で下げ幅を広げた。前日まで3営業日続伸し、連日で約6年ぶり高値を更新した後とあって、利益確定売りが優勢。流動性の引き締めに対する警戒感も地合いを悪化させた。中国政府系メディア『経済日報』が不動産分野の金融リスクについて警戒を呼びかけたほか、あすに6000億元の中期貸出制度(MLF)資金が満期を控える中、『証券日報』はMLF操作が吸収超過になる可能性を示唆した。
セクター別では、足元で買われていた鉄鋼、貴金属、非鉄金属、石炭や、証券、保険など金融株が売られた。福建省で新型コロナウイルス市中感染の確認が続いていることを嫌気して航空・空港運営が全面安。半面、医療の一角が堅調だった。
A株市場では、鉄鋼大手の宝山鋼鉄(
600019)、アンガン・スチール(
000898)、非鉄金属の中国アルミ(
601600)、紫金鉱業集団(
601899)、インフラ建設の中国中鉄(
601390)の下げがきつい。航空大手の中国国際航空(
601111)、証券株の申万宏源集団(
000166)、不動産デベロッパーの万科企業(
000002)も大幅安。半面、リチウム電池原材料の寧波杉杉(
600884)がストップ高となったほか、宅配大手の順豊控股(
002352)、自動車・電池メーカーのBYD(
002594)、石油メジャーのペトロチャイナ(
601857)が逆行高を演じた。
上海B株指数は0.96%安の275.69ポイント、深センB株指数は1.26%安の1225.51ポ イント。