9日の中国本土株式市場で、上海総合指数は反発。前場終値は前日比0.49%高の3693.13ポイントだった。深セン成分指数は0.07%高の14698.53ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で1兆4321億5500万元だった。
上海総合指数は安く寄り付いた後、総じて前日終値を挟んでもみ合った。中国当局がゲーム企業やプラットフォーム企業を呼び出し、未成年者のゲーム利用制限の厳格な運用を求めたと伝わり、企業への統制強化に対する警戒感が重しとなった。一方、石炭、化学工業製品、鋼材などの価格上昇を背景にきょう発表された8月の生産者物価指数(工業製品出荷価格:PPI)が約13年ぶり高水準をつけたことを受け、素材・エネルギー株が買われ、相場を押し上げた。下値の堅さが意識されると、指数は後場後半に上げ幅を広げ、終値は今年2月19日以来の高値を2日ぶりに更新した。
セクター別では、鉄鋼、石炭、石油がほぼ全面高。造船、セメント・建材も高い。半面、送配電設備、電子・IT、ソフトウエアサービスが売られた。
A株市場では、石炭大手の中国神華能源(
01088)がストップ高をつけたほか、鉄鋼大メーカーの宝山鋼鉄(
600019)、アンガン・スチール(
000898)、本鋼板材(
000761)、非鉄金属の紫金鉱業集団(
601899)、中国アルミ(
601600)が急伸。インフラ建設の中国交通建設(
601800)、中国鉄建(
601186)も大幅高。半面、違反行使で中国証券監督管理委員会(CSRC)が立件・調査を決定した証券大手の海通証券(
600837)が大幅安。前日にストップ高まで買い進まれたアップル関連株の歌爾(
002241)が利益確定売りに押された。ゲーム関連の完美世界(
002624)、浙江水晶光電科技(
002273)、自動車大手の広州汽車集団(
601238)が大きく下げた。
上海B株指数は0.44%高の277.39ポイント、深センB株指数は0.02%安の1245.78ポイント。