週明け7日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は4営業日続落。前場終値は前日比0.77％安の28695.18ポイントだった。中国企業指数は0.71％安の10728.76ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で869億2000万HKドルだった。

　ハンセン指数は小高く寄り付いた後、ほどなくしてマイナス圏に沈むと、28700ポイント付近でもみ合って前場の取引を終えた。5月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が市場予想を下回り、米金融緩和の早期縮小観測が後退したことは好感されたが、米国と中国の対立先鋭化や香港で経路不明の新型コロナ変異ウイルスの感染者が出たことも投資家心理を悪化させているもよう。

　個別では、ハイテク株の小米集団（01810）や阿里健康（00241）、民営自動車メーカーの吉利汽車（00175）が4％超安。マカオカジノ株のサンズ・チャイナ（01928）や銀河娯楽（00027）、香港の都市ガス独占事業者のホンコン・チャイナガス（00003）も下げている。半面、前日に自社株買いを発表してきょうから取引を再開した豚肉生産世界大手の万洲国際（00288）が7％超高。石油株のCNOOC（00883）やスマホ部品メーカーの瑞声科技（02018）も買われている。

　週明け7日前場の中国本土株式市場で、上海総合指数は反落。前場終値は前日比0.21％安の3584.18ポイントだった。深セン成分指数は0.67％安の14770.80ポイント。上海、深セン両市場の半日の売買代金は概算で6262億8300万元だった。

　上海総合指数は前日終値を挟んでもみ合った。前週末の米株高が好感される一方、中国ではきょう7日に貿易統計、9日に物価統計がそれぞれ発表される予定で、結果を見極めようと様子見ムードが広がり、心理的節目の3600ポイントに近づく場面では上値の重さが目立った。セクター別では、航空・空港運営、鉄鋼、セメント、不動産などが売られた半面、酒造、ソフトウエア、石炭などが買われた。

　上海B株指数は0.36％安の253.68ポイント、深センB株指数は0.47％安の1163.83ポイントだった。