2日の香港市場は上値の重い展開か。ハンセン指数は前日まで3営業日続伸し、終値は3月3日以来ほぼ3カ月ぶりの高値を付けており、積極的な買いにつながる目新しい材料が見当たらない中、利益確定の売りが相場の重しとなりそうだ。また、週末には米雇用統計の発表が控えており、様子見ムードが強まる可能性もある。

　一方、中国本土では、ハイテク関連銘柄で構成するハンセンテック指数の値動きに連動した運用成果を目指すETFが相次いで上場しており、テンセント（00700）や美団（03690）、アリババ集団（09988）などハイテク関連銘柄の株価の一定の支えとなっている。

　1日のNY株式相場はほぼ横ばい。3連休明けで6月入りとなった1日はバイデン政権による巨額財政支出への期待や新規コロナ感染者数の減少、コロナワクチン接種の進展などを背景に上昇してスタートしたが、インフレ懸念が意識されたハイテク株の下落が相場の重しとなった。

　1日の米株式市場で、中国ネット・IT株は総じて堅調。中国のネット通販最大手アリババ集団（BABA）が前日比2.58％高の219.48米ドルと5営業日続伸。中国の検索エンジン最大手、百度（BIDU）も2.83％高の201.82米ドルと続伸した。主な中国関連ネット・IT株の1日終値は次の通り。

　■アリババ集団（BABA）：219.48米ドル（+2.58％）
　■百度（BIDU）：201.82米ドル（+2.83％）
　■トリップ・ドットコム（TCOM）：40.17米ドル（-4.01％）
　■JDドットコム（JD）：78.33米ドル（+5.94％）
　■ウェイボー（WB）：52.10米ドル（+2.48％）
　■ネットイース（NTES）：118.58米ドル（+0.55％）
　■モモ（MOMO）：14.48米ドル（+3.21％）
　■レンレン（RENN）：10.95米ドル（-11.41％）
　■捜狐（SOHU）：17.67米ドル（+0.23％）
　■チーター・モバイル（CMCM）：2.45米ドル（+8.41％）
　■テンセント・ミュージック（TME）：16.35米ドル（+3.88％）

　香港証券取引所は1日、深セン市場との相互株式取引「深港通（深セン・香港ストックコネクト）」の同日の統計を発表した。うち、香港株に投資する「港股通（深）」（深センコネクト・サウスバウンド）の取引状況は次の通り。

■港股通（深セン→香港）
　当日の売買代金　212億6535万HKドル
　　　　　買い代金　125億1912万HKドル
　　　　　売り代金　87億4623万HKドル

■当日の売買代金上位10銘柄

                                  売買代金 買い代金

  1 美団（03690）                      2,456    2,158

  2 ﾃﾝｾﾝﾄ（00700）                     2,127    1,607

  3 舜宇光学科技（02382）                536      317

  4 李寧（02331）                        475      427

  5 CNOOC（00883）                       470      281

  6 錦欣生殖医療（01951）                464      211

  7 小米集団（01810）                    428      177

  8 薬明生物技術（02269）                374      332

  9 微創医療科学（00853）                368      180

 10 SMIC（00981）                        349      159
   *金額単位は百万HKドル