1日の中国本土株式市場で上海総合指数は安く寄り付いた後、心理的節目の3600ポイント付近でもみ合っている。きょうの人民元相場は対米ドルで6日続伸となったが、中国当局が元高をけん制する姿勢を鮮明にしており、中国人民銀行が外貨の預金準備率を6月15日付けで2ポイント引き上げ7％にすると発表したことから、元高圧力を緩和する狙いがあるとの見方が広がり、海外からの資金流入期待が後退しているもよう。

　指数は日本時間午前10時45分現在、前日比0.14％安の3610.25ポイントで推移。セクター別では、鉄鋼、非鉄金属、石炭が安い。証券や保険も売られている。半面、文化・レジャー、繊維・アパレル、医療関連が堅調。

　1日の香港市場でハンセン指数は小高く寄り付いた直後、下げに転じた。前日の米株式市場はメモリアルデーで休場だった上、経済指標やイベントを控えて様子見気分が強い。きょうは英IHSマークイットが5月の財新中国製造業購買担当者景気指数（PMI）を午前に発表するほか、大引け後に5月の米サプライマネジメント協会（ISM）製造業景況感指数が公表される。

　指数は日本時間午前10時35分現在、前日比0.24％安の29082.80ポイントで推移している。個別では、ハイテク株のアリババ集団（09988）、舜宇光学科技（02382）、美団（03690）が上昇。半面、中国人民銀行（中央銀行）が外貨の預金準備率引き下げを発表したことを受け、輸出株の申洲国際集団（02313）が安い。中国本土系の金融株の中国建設銀行（00939）、中国工商銀行（01398）、中国平安保険（02318）が売られている。