17日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3日ぶりに反発。終値は前日比1.13%高の3404.87ポイントだった。深セン成分指数は1.01%高の13889.87ポイントと反発。上海、深セン両市場の売買代金は概算で7917億5100万元だった。
上海総合指数は序盤にマイナス圏に沈む場面もあったが、再びプラス圏に浮上すると、徐々に上げ幅を拡大した。中国で独自に研究開発が進められている新型コロナウイルスのワクチン5種が第3相臨床試験(フェーズ3)に入っていることなどが伝わり、投資家心理が改善した。また、近く開催予定の中国共産党の中央経済工作会議で打ち出される2021年の経済政策指針に対する期待も根強く、幅広いセクターに買いが入り、指数を押し上げた。指数は心理的節目の3400ポイントを回復し、12月8日以来の高値で取引を終えた。セクター別では、証券、保険、港湾・海運が全面高となったほか、非鉄金属や石炭も買われた。半面、造船、宝飾、食品・飲料が売られた。
A株市場では、バルチック海運指数の上昇を受け、中遠海運特種運輸(
600428)や中遠海運控股(
601919)が買われた。ビットコインが2万米ドルの大台を突破したことを受け、海聯金匯科技(
002537)や広州御銀科技(
002177)などデジタルマネー関連とされる銘柄も大幅上昇した。半面、中国人民解放軍との関係が深い中国企業への投資を禁止する大統領令を受け、MSCIが指数から除外すると発表した杭州海康威視数字技術(
002415)が売られた。
上海B株指数は1.71%高の239.62ポイントと5営業日ぶりに反発、深センB株指数は0.50%高の1056.70ポイントと4日続伸した。