10日の香港株式市場で、ハンセン指数は反落。終値は前日比0.35%安の26410.59ポイントだった。中国企業指数は0.69%安の10415.72ポイント。メインボードの売買代金は概算で1100億HKドル。
ハンセン指数は米株安の流れを引き継ぎ安く寄り付くと、終始マイナス圏でもみ合った。このところコロナワクチンの実用化に対する期待が買いを支えてきたが、米ファイザーなどが開発したワクチンの接種を8日に始めた英国で、当局がアレルギー反応が出るリスクがあると注意を呼びかけた。ワクチン普及の障害になる可能性が意識され、投資家心理を悪化させた。米中関係の悪化や香港での新型コロナ対策の再強化で経済が冷え込むことへの懸念も引き続き重荷。もっとも、主要国での経済対策と低金利環境の継続に対する期待が根強く、下値は限られた。
個別では、11月の携帯端末用レンズセットと携帯端末用カメラモジュールの出荷量がともに前月から減少したスマホ部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)や、同業の瑞声科技(
02018)、医薬品メーカーの石薬集団(
01093)、民営自動車メーカーの吉利汽車(
00175)が安い。大手国有銀行の中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)、IT大手のテンセント(
00700)が1%超の下落となり、指数を押し下げた。半面、電気工具大手の創科実業(
00669)、本土系不動産デベロッパーの華潤置地(
01109)が大幅逆行高を演じた。
ハイテク関連の30銘柄で構成するハンセンテック指数は3日ぶりに反落し、0.94%安の8025.83ポイント。オンラインゲーム大手のネットイース(
09999)、スマホ部品・受託製造大手のBYDエレクトロニック(
00285)、ヘルステック大手の平安健康医療科技(
01833)の下げが目立った。半面、自動車販売サイト運営の易キン集団(
02858)が12%超高と大幅に3日続伸した。