9日の香港市場は米株高の流れを引き継ぎ反発スタートか。8日のNY市場で主要3指数がそろって最高値を更新。英国でファイザーとビオンテックのコロナワクチンの接種が始まるなか、米食品医薬品局(FDA)も同ワクチンの使用を認めるとの見方が強まり、経済活動正常化期待が一段と高まった。香港市場は前日まで続落した後とあって、買い戻しが相場を支えそうだ。
ただ、上値は重いと予想する。米中関係の悪化や、香港での新型コロナウイルスの感染拡大を受けた防疫措置の再強化が引き続き懸念材料。中国本土では来週初めまで11月の主要経済指標の発表が続き、様子見ムードも相場を重くする可能性がある。きょうは日本時間の午前10時30分に消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)が発表される。結果によっては相場の波乱要因になり得る。
8日の香港株の米国預託証券(ADR)は、HSBC(
00005)、アリババ集団(
09988)、中国建設銀行(
00939)が香港終値を下回った半面、テンセント(
00700)、AIAグループ(
01299)などが上回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を70ポイント超上回る水準で寄り付くことになる。