8日の香港株式市場で、ハンセン指数は続落。終値は前日比0.76%安の26304.56ポイントだった。中国企業指数は0.61%安の10409.59ポイント。メインボードの売買代金は概算で1354億1000万HKドル。
ハンセン指数は中盤までマイナス圏の狭いレンジでもみ合い。終盤に下げ幅を広げ、終値は11月13日以来ほぼ3週ぶりの安値だった。米中関係の緊迫化を警戒する売りが優勢だった。ポンペオ米国務長官は7日、香港の民主派を弾圧しているとして、中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の常務委員会の副委員長14人を制裁対象に指定したと発表した。香港政府がきょう、新型コロナウイルスの感染拡大に対応し、飲食店での午後6時以降の店内飲食を禁止するなどの防疫強化を発表し、経済活動が冷え込みむとの懸念も広がった。セクター別では金融、エネルギー、通信が下げた一方、情報技術が上げた。
ハンセン指数構成銘柄では、大型金融株のHSBC(
00005)と中国平安保険(
02318)、取引所運営の香港証券取引所(
00388)が続落して相場の重荷だった。中国石油メジャーのシノペック(
00386)、CNOOC(
00883)、ペトロチャイナ(
00857)は軒並み安。中国政府系不動産デベロッパーの中国海外発展(
00688)と華潤置地(
01109)、7日にハンセン指数構成銘柄となったバドワイザーAPAC(
01876)も売られた。半面、ハイテク株の小米集団(
01810)と舜宇光学科技(
02382)、美団(
03690)が高い。前日安かった申洲国際集団(
02313)は買い戻された。
ハイテク関連の30銘柄で構成するハンセンテック指数は反発し、1.77%高の8085.11ポイント。自動車販売サイト運営の易キン集団(
02858)、企業用ソフト大手の金蝶国際ソフト(
00268)、スマホ組立受託のBYDエレクトロニック(
00285)が大幅高となった。半面、オンライン映画チケット最大手の猫眼娯楽(
01896)は大幅安。このほか、JDドット・コム(
09618)は下げたものの、同社傘下で医薬品ネット販売を手掛ける京東健康(
06618)はきょう新規上場し、公募価格比55.85%高で終えた。