27日の中国本土株式市場で、上海総合指数は3日ぶりに反発。終値は前日比0.69%高の2996.79ポイントだった。深セン成分指数は1.28%高の9239.48ポイントと続伸した。上海、深セン両市場の売買代金は概算で4757億8300万元。
上海総合指数は終始プラス圏で推移した。高く寄り付いた後、ほどなくして心理的節目の3000ポイントを上抜き、上げ幅を1%超に拡大する場面もあった。国家統計局の発表した5月の工業企業利益が前月の前年同月比3.7%減から1.1%増に転じたことが好感されたほか、米中首脳会談に対する期待が買いを支えた。国営新華社など現地メディアはきょう午前、習近平国家主席が大阪で開催する主要20カ国首脳会議(G20サミット)に出席するため、北京を出発したと伝えた。もっとも、序盤以降は指数が伸び悩んだ。首脳会談の結果を見極めたい気分が次第に濃厚となり、3000ポイントを挟んだ一進一退の展開が続いた。結局、同節目を小幅に下回ってきょうの取引を終えた。
セクター別では、前日に安かった証券が反発した。保険、通信が全面高。酒造や通信設備も大きく買われた。半面、造船、石油がさえない。
A株市場では、立訊精密工業(
002475)、歌爾(
002241)、杭州海康威視数字技術(
002415)などハイテク株や通信設備メーカーの中興通訊(
00763)の上昇が目立った。米マイクロンなどがファーウェイ向け出荷を一部再開したとの情報が引き続き好感された。瀘州老窖(
000568)、宜賓五糧液(
000858)、貴州茅台酒(
600519)など酒造株が買われた。貴州茅台酒はきょう取引時間中に一時1000元の大台を突破し、A株史上で株価が1000元を超えた3社目の上場企業となった。中堅商業銀行の招商銀行(
600036)が3日ぶりに反発したほか、証券大手の中信証券(
600030)、空港運営の上海国際機場(
600009)、保険大手の新華人寿保険(
601336)、中国平安保険(
601318)も高い。半面、造船大手の中国船舶重工(
601989)、小売りの永輝超市(
601933)、蘇寧易購集団(
002024)、インフラ建設の中国中鉄(
601390)などが軟調。
上海B株指数は0.41%高の297.07ポイントと3日ぶりに反発、深センB株指数は0.76%高の964.39ポイントと続伸した。