週明け25日の中国本土株式市場で、上海総合指数は大幅続伸。終値は前営業日比5.6%高の2961.28ポイントだった。深セン成分指数も5.59%高の9134.58ポイントと大幅に続伸した。上海、深セン両市場の売買代金は概算で1兆400億8000万元と、1兆元を超える大商いとなった。
上海総合指数は1%超の上げ幅で寄り付くと、その後も段階的に上昇幅を拡大。ほぼ全面高の展開となった。米トランプ大統領が24日、中国からの輸入品に対する制裁関税引き上げについて、3月1日に設定していた交渉期限を延長すると発表したことを受け、米中摩擦が緩和するとの期待で買い安心感が急速に広がった。トランプ氏は中国との交渉で知的財産権の保護や技術移転などで大きな進展があったとし、さらに交渉が進めば、最終合意を目指して習近平国家主席との首脳会談を開く可能性にも言及した。指数は後場寄り後に昨年7月25日以来7カ月ぶりに心理的節目の2900ポイントを回復した。その後も上昇を続け、結局、昨年6月中旬以来ほぼ8カ月ぶり高値を付けて終えた。
A株市場では、地合いの大幅改善を背景に金融株が軒並み高となり、相場の上昇をけん引。中国人寿保険(
601628)、海通証券(
600837)など複数の保険・証券株がストップ高を付けたほか、時価総額の大きい中国工商銀行(
601398)、中国農業銀行(
601288)など大型国有銀行も5%超上昇し、指数を押し上げた。中国国際航空(
601111)、中国東方航空(
600115)など空運株のほか、大手LED用チップメーカーの三安光電(
600703)、音響機器・電子部品メーカーの歌爾(
002241)、音声認識技術大手の科大訊飛(
002230)などハイテク株が買いを集めた。
上海B株指数は4.60%高の302.89ポイント、深センB株指数は3.70%高の988.13ポイントと、ともに6営業日続伸した。