週明け25日前場の香港株式市場でハンセン指数は4営業日続伸。前場終値は前営業日比0.24%高の28885.14ポイントだった。中国企業指数は0.90%高の11530.34ポイント。メインボードの売買代金は概算で869億4000万HKドルだった。
ハンセン指数は高く始まった。米国と中国がワシントンで24日まで開いた閣僚級協議で、知的財産権保護などで「大きな進展があった」と発表。米国側が追加関税を先送りしたこともあって、買いが先行した。中国本土相場の急上昇も投資家心理を強気に傾けた。ただ、節目の29000ポイントを超える水準では利益確定売りが上値を重くした。米中協議について、中国経済の構造改革での隔たりは依然として大きいとの見方も根強い。一時はハンセン指数が小幅ながら下げに転じる場面があった。米紙『ウォール・ストリート・ジャーナル』は25日、「中国は政府主導型経済モデルを支える政策では譲歩していない」と報じた。同日の中国国営新華社は、「交渉は最終局面に近づくほど困難になり、新たな不確定性が浮上する可能性は排除できない」との見方を伝えた。
ハンセン指数構成銘柄では、中国人寿保険(
02628)や中国建設銀行(
00939)など、中国本土系の大型金融株が買われ、相場の上昇を主導。自動車メーカーの吉利汽車(
00175)、取引所運営の香港証券取引所(
00388)が続伸している。半面、ハンセン指数からの除外が決まった華潤電力控股(
00836)が大幅安。石薬集団(
01093)と華潤置地(
01109)、チャイナ・モバイル(
00941)は反落した。