週明け23日前場の香港株式市場でハンセン指数は小幅に続伸。前場終値は前日比0.15%高の28266.22ポイントだった。中国企業指数は0.53%高の10739.19ポイント。半日のメインボードの売買代金は概算で422億3000万HKドルだった。
ハンセン指数は前日終値を挟んだ一進一退の展開。きょうの人民元中間レートが8営業日ぶりに前営業日比で元高・ドル安の水準に設定されるなど、人民元安の一服を好感して高く寄り付いたものの、米国発の通商摩擦への根強い懸念が相場の重荷となった。トランプ米大統領は前週末、年5000億米ドル強の中国からの輸入品に関税を課す準備をしていると表明したほか、米企業の輸出拡大に不利となる最近の米ドル高に不満を示し、自国通貨を安く誘導しているとして中国などを批判した。もっとも、前場半ば以降はおおむね小安い水準でもみ合ったが、本土市場で安く始まった上海総合指数が上昇して前場の取引を終えたこともあり、前引け前にハンセン指数は再びプラス圏に切り返した。
個別では、マカオカジノの銀河娯楽(
00027)、石油メジャーのCNOOC(
00883)、香港不動産関連の九龍倉置業地産(
01997)が高い。18年6月中間決算の増益見通しを発表した招商局港口(
00144)が買われた。中国当局が20日に発表した金融機関の資産管理業務に関する細則で金融機関に対する規制が一部緩和されたことを受け、中国建設銀行(
00939)、中国工商銀行(
01398)など本土銀行株が堅調だった。半面、IT大手のテンセント(
00700)が大きく売られ、1銘柄だけで指数を52ポイント押し下げた。スマホ部品メーカーの舜宇光学科技(
02382)、瑞声科技(
02018)も安い。深センA株上場の本土ワクチン大手によるデータ偽造の発覚が売り材料となり、医薬品メーカーの石薬集団(
01093)が4%を超す下げとなったほか、油田支援船舶部門の業績低迷を受けて18年6月中間決算で約39億HKドルの減損処理を実施するなどと発表した太古A(
00019)の下落が目立った。