22日の香港株式市場でハンセン指数は続落。終値は前日比1.09%安の31071.05ポイントだった。中国企業指数は0.75%安の12427.55ポイント。メインボードの売買代金は概算で1519億3300万HKドル。
ハンセン指数は反発して始まったものの、前場中盤に下げに転じた。序盤は中国本土の大型金融株が上昇して高く推移。しかし中国人民銀行(中央銀行)が米利上げに対応して22日実施のリバースレポの金利を0.05%引き上げると、中国本土市場で銀行株が下落し、香港に重複上場する銘柄も下げた。中国本土の銀行当局と保険当局が統合して21日に発足した銀行保険監督管理局が、銀行当局出身の郭樹清主席の下で厳しい監督姿勢を維持するとの見方から、保険株も売られた。終盤に下げ幅を広げ、一時は下値支持として意識された31000ポイントに迫った。セクター別では銀行や保険、通信が下げた半面、石油、公益事業が上げた。
ハンセン指数構成銘柄では、中国IT大手テンセント(
00700)が5%超下げ、1銘柄でハンセン指数を163ポイント近く押し下げた。前日大引け後に発表した2017年10−12月決算でゲーム収入の伸びが鈍化したとの見方が広がり、嫌気する売りが出た。朝方高かった中国4大商業銀行の中国工商銀行(
01398)と中国建設銀行(
00939)、国際金融銘柄のHSBC(
00005)、AIAグループ(
01299)は軒並みマイナス圏に沈んだ。前引け後に2017年12月本決算を発表した恒安国際集団(
01044)も安い。一方、前日の原油先物相場の上昇を手掛かりに中国石油メジャーのペトロチャイナ(
00857)とCNOOC(
00883)がそろって買われた。スマートフォン部品メーカーの瑞声科技(
02018)が反発。香港不動産デベロッパーの恒隆地産(
00101)は続伸した。
決算発表や業績見通しを手掛かりとする個別銘柄の物色も引き続き活発だった。キングソフト(
03888)、シャングリラ・アジア(
00069)、広東粤運交通(
03399)が急落した。李寧(
02331)は8.22%高。朝方発表した期末決算で、純利益が前年比20%減ったものの市場予想を上回った。