| 2026-04-15 |
中国/業界動向/医薬・バイオ |
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中国、医薬品価格制度を改革 新薬の適正価格と市場統一を推進(02:06)
中国国務院弁公庁は14日、「医薬品価格形成メカニズムの健全化に関する若干の意見」を公表した。市場の役割を軸に据えつつ政府が補完的に関与し、全国で統一された医薬品市場を整備するとともに、質が高く手頃な価格の医薬品の安定供給を目指す。
主な柱は、価格制度の見直し、流通の透明化、供給安定、監督強化の4点。価格面では、革新的新薬について臨床価値を重視し、研究開発の投資やリスクに見合った価格設定を認めるほか、一定期間の価格維持も容認する。一方、改良型新薬や後発医薬品は、競争環境や患者負担を踏まえた水準に誘導する。
医療保険は価格形成の指標として活用する。独占性の高い医薬品は、臨床価値や市場規模を踏まえた交渉で支払い基準を決める。「集中帯量採購(まとめ買い)」は制度として定着させ、企業間競争を通じて価格抑制と安定供給を両立させる。
流通面では、公立医療機関による医薬品販売は原則として仕入価格のまま提供する(ゼロマークアップ)。小売薬局には競争を通じた価格の適正化を促し、医療保険の指定薬局で価格情報の公開を進める。オンライン薬局の価格比較機能も活用し、店頭との過度な価格差を是正する。
供給面では、不足が懸念される医薬品の監視を強化し、緊急時には医療機関と企業が臨時に価格を協議できる仕組みを設ける。麻薬や向精神薬は引き続き政府が価格を管理する。原材料段階での不当な値上げや独占行為も抑え、サプライチェーン全体の健全化を図る。
監督面では、価格の異常な上昇に対する警戒制度を導入し、必要に応じてコスト調査や企業への聞き取りを実施する。不当な値上げや価格操作、独占行為には厳正に対処する。あわせて、製造から流通までの全工程を対象に監督を徹底し、実臨床データに基づく医薬品の医療保険価値評価制度を整備、根拠に基づく価格調整の仕組みを構築する。
今回の政策は、革新的新薬には適正な価格と投資回収の見通しを与える一方、後発薬や原材料分野では競争と規制を強化し、流通段階でも価格の透明化を徹底する内容となる。医薬品の全サプライチェーンに対する監督も強まり、企業には臨床価値に基づく製品開発とコンプライアンス対応の強化が一段と求められる。