中国の自動車・電池メーカー、BYD(
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主力の自動車・関連製品部門は売上高が前年比5.1%増の6486億4600万元。新エネルギー車(NEV)の年間販売台数は460万台と過去最高を更新し、世界首位を維持した。海外事業の伸びが顕著で、完成車輸出台数は1.4倍の105万台と初めて100万台を突破。海外売上高は3107億元に達し、収益の柱としての存在感を強めた。高級ブランド「仰望」「騰勢」「方程豹」の販売台数も大幅に伸長し、ブランドの高付加価値化が進展。一方、スマートフォン部品・組立部門は2.7%減の1552億3700万元と苦戦した。
第15次5カ年計画の始動年に当たる2016年は、技術革新とグローバル展開を一段と加速する方針。第2世代ブレードバッテリーやフラッシュチャージ技術を順次投入し、常温で7分間に10%から97%まで充電可能な性能を訴求する。充電時間短縮による普及障壁の低減を狙う戦略。急速充電網の整備も進め、26年末までに全国2万カ所の充電スタンドを設置し、都市部の90%をカバーする計画だ。
ブランド面では新たに「領匯」を投入し、顧客層の拡大を図るとともに、高級ブランドの海外展開を本格化。生産ではブラジルやタイ、ハンガリー、カンボジアで現地生産を強化し、サプライチェーンの現地化を進める。
加えてAI(人工知能)関連事業を新たな成長軸に据える。サーバーや液冷システム、電源を統合したAIコンピューティング基盤の展開を強化し、26年は液冷製品の量産規模を拡大する計画。自動運転ではL3(条件付き自動運転)の商用化も推進する。王伝福会長は、継続的な技術革新を通じて世界一流のブランドとしての地位確立に自信を示した。