JPモルガンは最新リポートで、テンセント(
00700)の投資判断を「オーバーウエート」、目標株価を690HKドルに据え置いた。テンセントが決算発表後の投資家向け会議で、人工知能(AI)投資のロジックや、現時点で見えてきた収益化の道筋、関連投資を支える資本配分の枠組みを詳細に説明した点を評価した。ただ、中期的な投資ストーリーにとっては建設的としつつも、短期的な株価押し上げ効果は限定的との見方を示した。短期的には、利益予想の下方修正や自社株買い期待の低下に加え、市場が中長期的なAI成長余地よりも短期の利益の確実性を重視していることが重しになると指摘した。『AAストックス』が25日伝えた。
リポートによると、テンセントの経営陣は、2025年のAI関連支出180億元および投資家との議論で言及された26年の約360億元の枠組みについて、新たなAI製品に関連する支出を指すもので、グループ全体のAIインフラ投資ではないと説明した。既存事業やテンセントクラウドを支える大量のGPUコストは含まれておらず、開示されている金額は新AI製品の孵化や拡張に向けた投資額を示すものだとした。また、25年は投資を継続的に拡大する年と位置付け、既存事業の上振れ余地については慎重な予算を維持する考えを示した。
同社経営陣は、現時点でAIによる最も顕著な収益押し上げ効果は広告とゲーム分野に表れていると説明。AIが広告配信の精度やクリック率、生産プロセス、コンテンツ生成を最適化しているという。次の段階では、設備能力の拡張が進むにつれ、クラウド事業からの収益化が本格化する見通しで、「トークン」の収益化や微信(WeChat)向けAIエージェントの商業化は中期的な取り組みと位置付けた。
JPモルガンは、テンセントの長期的なAIの成長余地は微信のエコシステム内にあると分析。AIやエージェント機能を活用してタスク完結度を高め、取引行動を深化させた上で、決済、小程序(ミニプログラム)ストア、電子商取引の手数料、関連広告などを通じた収益化が期待できるとした。