香港証券取引所(
00388)は13日、上場制度の競争力強化に向けた第1段階の改定案を公表し、市場からの意見募集(パブリックコメント)を開始した。投資機会の多様化と発行体の選択肢拡大を図り、海外企業の誘致などを加速させるため、「種類株」を発行する企業の財務基準などを緩和する。意見募集の期間は3月13日−5月8日の8週間。
主な提案として、普通株より議決権の多い「種類株」を発行する加重投票権(WVR)構造企業の上場基準を引き下げる。上場資格要件を現行の「時価総額400億HKドル以上」または「時価総額100億HKドル以上、かつ直近会計年度の売上高10億HKドル以上」から、「時価総額200億HKドル以上」または「時価総額60億HKドル以上、かつ直近会計年度の売上高6億HKドル以上」に緩和する。また、上場時に400億HKドル以上の時価総額を持つ企業については、種類株1株当たりの議決権比率の上限を現行の「普通株の10倍」から「普通株の20倍」に引き上げる。上場時のWVR株主の経済的利益ベース持ち分比率についても、持ち分が40億HKドル相当以上であれば、現行の10%以上から5%以上への緩和を認める。
海外企業の誘致も強化し、非WVR構造企業のセカンダリー上場における時価総額要件を、現行の100億HKドル以上から60億HKドル以上に引き下げる。さらに「イノベーション企業」の定義を最適化し、技術革新だけでなくビジネスモデルの革新を伴う企業にも門戸を広げる。このほか、すべての新規上場申請者が機密形式で申請書を提出できるようにすることや、米国会計基準(US GAAP)の継続使用を容認することなども盛り込んだ。
香港取引所の上場管理部門責任者である伍潔セン氏は、「上場制度の健全性と競争力を維持し、香港の国際金融センターとしての地位を強固にする。多様な投資機会を提供し、成長企業の主要な資金調達先としての魅力を高めたい」と述べた。