香港のフラッグキャリア、キャセイ・パシフィック(
00293)の林紹波・最高経営責任者(CEO)はこのほど、中東情勢が旅客輸送に与える影響は大きくないとの認識を示した。同社の中東路線は2都市にとどまる一方、最大の影響は原油価格の上昇にあると指摘。原油価格は1月の1バレル=80米ドルから3月には160米ドルまで上昇したとした。ただ、今年の燃油価格に対するヘッジ比率は前年と同じ30%を維持しており、追加的な調整は行っていないという。また、近く旅客向け燃油サーチャージの調整を発表する予定だと明らかにした。『信報』が11日伝えた。
運賃について、顧客・商務担当の劉凱詩氏は、需給関係によって決まるとの見方を示した。中東情勢の影響で短期的に多くの往復便が影響を受け、渡航者が別ルートを選択せざるを得なくなっていると説明。過去1週間では香港−欧州路線の需要が急増したが、もともと搭乗率が高水準だったため、追加需要が運賃上昇につながったとした。これを受け、同社は欧州路線の供給力を引き上げる方針。なお、香港−欧州路線の旅客便は特段の迂回を行っていないが、貨物機はドバイでの途中降機ができず、欧州への直行便に切り替えているという。
劉氏はまた、中東紛争がなければ今年の旅客需要は非常に堅調だったとの見方を示し、同社の輸送能力拡大も市場需要に見合ったものだと強調した。昨年夏以降、増便を進めており、その流れは今年も継続。中東情勢は、今年の輸送能力を約10%拡大する計画に当面影響しないとの認識を示した。