
| 2026-03-09 |
中国/マーケット/証券 |
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中国のマクロ経済・資本市場動向(3月2日週)
3月第1週(3月2−6日)の中国市場は、前週までの上昇の反動もあり、主要株価指数が下落した。一方、売買代金は大きく増加し、市場の取引は活発だった。エネルギーや資源関連株が上昇する一方、ハイテク株は軟調で、相場は業種間で強弱が分かれる展開となった。
マクロ面では、2月の製造業購買担当者景気指数(PMI)が49.0となり、前月の49.3から低下した。好不況の分岐点である50を下回る状態が続き、製造業の景況感はなお弱い。物価や金融関連の新たな統計発表はなく、足元のマクロ環境に大きな変化はみられなかった。
中国本土のA株市場では、主要指数がそろって下落した。上海総合指数は週間で0.93%安、深セン成分指数は2.22%安、創業板指数も2.45%下落した。科創50指数は4.95%安と下げが目立ち、ハイテク株の調整が指数を押し下げた。代表的な大型株指数である滬深300も1.07%下落した。
一方で売買代金は大幅に増加した。A株市場の週間売買代金は13兆2212億1300万元と、前週の9兆7597億9700万元から35.47%増加した。メインボードや創業板、科創板など主要市場で取引が増え、市場参加者の売買は活発だった。
業種別では、石油石化が8.06%上昇と大きく上げたほか、石炭(3.79%高)や公益事業(3.42%高)など資源・ディフェンシブ系が上昇した。農林牧漁や銀行も堅調で、資源関連株に資金が向かう動きがみられた。
香港市場は下落した。ハンセン指数は週間で3.28%安、中国企業指数は2.61%安、ハンセンテック指数は3.70%安と、主要指数がそろって下げた。香港市場全体の売買代金は1兆2575億4600万HKドルと、前週の9310億9100万HKドルから35.06%増加し、取引は活発だった。
本土資金の香港株投資動向にも変化がみられた。上海経由の「港股通(南向き取引)」は79億3000万HKドルの純流出となり、前週の8億7100万HKドルの純流入から流出に転じた。深セン経由も1億6400万HKドルの純流出となり、前週の58億3400万HKドルの純流入から流出に転じた。香港株に向かう本土資金の勢いは弱まった。
資金調達面では、本土市場での新規株式公開(IPO)はゼロと、前週の3社(調達額17億100万元)から減少した。一方、上場審査では6社が通過し、企業の上場準備は進んでいる。
香港市場ではIPOはなく、増資が8件で7億8900万HKドル、株主割当増資が2件で1億9800万HKドルを調達した。前週はIPOが4件あったが、今週は既存企業による資金調達が中心だった。
投資信託市場では新規発行が10本、発行規模は123億3800万口と、前週の14億5100万口(5本)から大幅に拡大した。債券型ファンドを中心に設定が増え、資金の受け皿としての役割が強まった。
債券市場では発行が活発だった。週間の債券発行額は1兆5572億7800万元と、前週の1兆2141億7300万元から増加した。銀行間譲渡性預金証書(NCD)や政策性金融債、地方政府債の発行が増え、資金調達需要の強さを映した。
株式市場は指数が下落したものの、売買代金の増加や債券発行の拡大など、資本市場全体の活動は活発だった。製造業PMIが引き続き50を下回る中、景況感の回復とともに株式市場が持ち直すかが今後の焦点となる。