
| 2026-03-05 |
中国/政策/その他 |
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政府活動報告、26年も「穏中求進」を堅持 財政赤字率4%前後維持
李強首相は政府活動報告で、2026年の経済運営について「穏中求進(安定の中で前進を図る)」を堅持し、質の向上と効率改善を進めながらマクロ経済運営の実効性を高める方針を示した。内外環境の不確実性が続くなか、積極財政と適度に緩和的な金融政策を組み合わせ、成長の安定確保を目指す。
主要な経済・社会目標として、国内総生産(GDP)成長率は4.5−5%(25年目標は5.0%前後)とした。実際の政策運営では上振れを目指す姿勢も示した。都市部の新規雇用は1200万人以上を確保し、調査失業率は5.5%前後に抑える。消費者物価指数(CPI)上昇率は2%前後を見込む。
食糧生産量は1兆4000億斤(約7億トン)前後を維持し、供給の安定を図る。単位GDP当たりの二酸化炭素排出量は3.8%前後削減する目標を掲げた。前年目標の3%前後から引き上げる。住民所得の伸びは経済成長率とおおむね連動させる。
財政政策では、財政赤字の対GDP比は前年目標と同様に4%前後とし、赤字規模は前年比2300億元増の5兆8900億元とする。一般公共予算支出は約1兆2700億元増の30兆元とし、初めて30兆元台に乗せる見通しだ。
資金調達面では、重大戦略の推進や重点分野の安全保障能力の強化を支えるため、1兆3000億元の超長期特別国債を発行する。国有大手商業銀行の資本増強向けに3000億元の特別国債も発行する。地方政府専用債は4兆4000億元を計上し、重大プロジェクトの建設や隠れ債務の借り換えに充てる。
金融政策は「適度に緩和的」な姿勢を維持する。預金準備率や政策金利の引き下げなどを機動的に活用し、流動性を潤沢に保つ。社会融資総量やマネーサプライの伸びは、経済成長率や物価目標と整合した水準に誘導する。内需拡大や科学技術革新、中小・零細企業への支援を重点分野とする。
財政、金融、雇用、産業などの政策を連動させ、経済の内生的な成長力を高める方針も強調した。今回の目標設定は、構造調整やリスク防止、改革推進の余地を確保しつつ、2035年までの中長期目標との整合性を図る狙いがある。雇用を重視する姿勢を明確にするとともに、物価を安定的にプラス圏に定着させ、景気の好循環を促す。温暖化対策では、2030年までの排出量ピークアウト目標の達成を見据える。