| 2026-02-05 |
中国/政策/医薬・バイオ |
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中薬産業、30年までに60カ所の原料基地 中国8部門が高品質発展計画
中国工業情報化部など8部門は5日、中薬(中国の漢方薬)産業の高度化に向けた「中薬工業高品質発展実施方案(2026−30年)」を発表した。2030年までに産業の近代化と国際競争力の強化を進め、サプライチェーン全体の高度化やデジタル化、環境対応を推進する。
同計画は、原料生産から製造、流通までの協調体制を整備し、「数智化(デジタル化・スマート化)」と「グリーン化」を軸に産業構造の高度化を図る方針。2030年までに高標準の中薬原料生産基地60カ所、中薬工業守正革新センター(伝統的な知恵を継承しつつ現代科学技術による革新を融合させるために設立されるイノベーション拠点)5カ所、スマート工場20カ所、グリーン工場10カ所の整備を目指す。革新的な中薬新薬の開発を加速し、主要な中成薬10ブランドの育成も掲げた。
原料供給の安定化では、大手企業が主導して産地適合型の高標準原料基地を建設し、種子や苗の品質向上、スマート物流や備蓄体制の整備を進める。産地での初加工工程の自動化を支援し、品質の均一化やコスト削減を促す。
デジタル技術の活用では、人工知能(AI)やビッグデータを用いた新薬開発や製造の高度化を推進。古典処方や臨床経験のデータ化を進め、開発効率の向上を図るほか、製造や品質管理、検査工程にインテリジェントシステムを導入する。原料から流通までの全工程を追跡可能とする情報管理システムの整備や、GAP(優良農業規範)に準拠した製品への支援も強化する。
市場拡大では、臨床価値の高い中成薬のブランド化や知的財産保護を進めるとともに、保健食品や化粧品など「中薬+」関連製品の開発を促進。少数民族の伝統薬資源の標準化と産業化を推し進め、国際標準策定への参画や海外登録、現地生産、越境電子商取引による販路拡大も後押しする。
政府は国有企業や政府系基金による長期投資を奨励し、評価制度の整備を通じて産業の持続的発展を支援する方針。中薬文化の国際発信も強化するとしている。