29日の香港市場で、龍湖集団(
00960)や中国海外発展(
00688)など本土不動産株が大幅高。本土不動産企業を巡っては、複数の不動産企業の関係者が中国の監督当局から「3つのレッドライン(三条紅線)」に関する月次報告を求められていないことを明らかにしていた。現在は一部の経営リスクが顕在化している不動産企業のみが、本社所在地のリスク処理専門チームに対し、資産負債比率などの主要財務指標を定期的に報告している状況とみられている。
「3つのレッドライン」とは、過剰債務の抑制を目的として2020年8月に導入された融資規制で、具体的には、前受け金を除いた資産負債比率が70%以下、純負債比率が100%以下、短期負債に対する現金保有が1倍以上であることが求められている。21年には対象が数十社に拡大され、監督当局は該当企業に対し関連指標を月次報告するよう義務付けていた。
同日付『格隆匯』は、「3つのレッドライン」が不動産業界からほぼ退場したとの見方を伝えた。ある問題企業の関係者は「業界環境の変化に伴い、銀行による民営不動産企業向けの融資は近年ほぼ底を打ち、整理すべき先はすでに整理された。現在の状況では、従来の3つのレッドラインの施策は意義と対象を失っている」と指摘している。一方、今回の緩和は「対症療法的」な好材料と捉えられており、自助努力を進める不動産企業に対してより寛容な経営環境を与えるとともに、市場心理の回復を通じて業界を「質の高い発展」へと安定的に移行させる狙いがあり、業界全体の再拡張を促すのではなく、優良不動産企業の資金繰り悪化を防ぎたい意図があるとみられている。