24日の香港市場で、免税や海南島に関連する銘柄が大幅高。海南省で世界最大規模の免税店などを運営する中国旅遊集団中免(
01880)は一時66.60HKドルと前日比で19%超上昇したほか、海口美蘭国際空港を運営する海南美蘭国際空港(
00357)も一時、同10.07%高の11.80HKドルを付けた。
同日付『香港経済日報』によると、国家発展改革委員会の王昌林副主任は23日、海南島全域を独立した税関運営とする措置を2025年12月18日付で正式に開始すると発表した。これにより、海南島内での「ゼロ関税」輸入品の割合が大幅に引き上げられる見通し。
海南島では現在、ゼロ関税の商品を列挙する「ポジティブリスト」方式が用いられているが、12月18日以降は課税対象の商品を列挙する「ネガティブリスト」方式により商品を管理する計画。ゼロ関税の対象品目は約6600となり、全体に占める比率は74%と現行の21%から53ポイント拡大することになる。
中信証券はリポートで、新たに始まる措置の最大の意義は貿易面にあると指摘。また、海南島が国際的な観光消費センターの建設を加速するうえでも追い風になるとし、島内の観光産業関連企業(観光地、ホテル、旅行小売業者、移動サービス事業者など)が長期的に恩恵を受けるとの見方を示している。