半導体製造装置の世界的大手、ASMPT(
00522)は23日朝方、2025年7−9月期の売上高が4億4500万−5億500万米ドルになる見通しを発表した。中央値では前年同期比10.8%増、前四半期比で8.9%増となる。先進的パッケージング(AP)部門の売り上げが引き続き堅調に推移する見込みの上、SMT(表面実装技術)ソリューション部門も売上高の持ち直しが期待できるとした。
同時に発表した25年4−6月期の売上高は前年同期比1.8%増の34億200万HKドル(約4億3600万米ドル)で、同社が4月に示した予想レンジ(4億1000万−4億7000万米ドル)の範囲内だった。純利益は2.8%減の1億3100万HKドル。新規受注が37億5000万HKドルと20.2%増えた半面、粗利益率は39.7%で前年同期から0.33ポイント低下した。
同社は今後について、人工知能(AI)の利用拡大と市場での技術的優位を背景に、AP部門の成長が持続する見通しを示した。熱圧着ボンディング(TCB)については、27年に潜在的市場規模(TAM)が10億米ドルに達するとの従来見通しを維持し、引き続きメモリーおよびロジック用のTCB市場でトップのシェアを目指す。
主力事業については、中国市場のトレンドとAIデータセンター向けの需要が支えになると見込む。一方、自動車・産業機器向け市場は、足元で軟調な状態が続くとみている。また、関税政策による悪影響は現時点で確認されていないものの、不確実性は認識しているとした。