23日の香港市場は続伸か。中国と米国の貿易交渉が前進するとの見方から買いが先行しそうだ。ベッセント米財務長官は22日、米FOXの番組で、米中閣僚協議をスウェーデンの首都ストックホルムで28−29日に開くと明らかにした。以前の協議で合意した高関税の一時停止の期限延長が議題となる見通しを示した。また、トランプ米大統領は同日、「そう遠くない将来に中国を訪問することになるだろう」とホワイトハウスで語った。
もっとも、買い一巡後は上値が重い展開があり得る。ハンセン指数は前日、終値ベースで2021年11月18日以来およそ3年8カ月ぶりの高値を更新しただけに、いったん利益を確定する売りが出やすい。前日のNY市場で、ソフトバンクとオープンAIによる大規模AIプロジェクトの進捗が芳しくないとの報道を受け、エヌビディアなどのAI関連株を中心にハイテク株が下落したことも、投資家心理を冷やすだろう。
22日の米株式相場は高安まちまち。完全交渉の進展期待からダウ平均が3営業日ぶりに反発した半面、ハイテク株主体のナスダック総合は7営業日ぶりに反落した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は国際金融銘柄のHSBC(
00005)とAIAグループ(
01299)、大型ネット株のテンセント(
00700)とJDドットコム(
09618)が香港終値を上回った。一方、香港公益株のホンコン・チャイナガス(
00003)が下回って終えた。