HSBCグローバルリサーチは最新リポートで、京東健康(
06618)の目標株価を45HKドルから49HKドルへ9%引き上げた。現水準からは3%の上昇余地があるとみている。株価は年初来で72%上昇しているが、HSBCは2025年の予想PER約27倍、予想PER伸び率10%とすればバリュエーションは妥当との見方を示し、投資判断を「ホールド」に据え置いた。バリュエーションがさらに上昇するには京東健康の売上高の伸びが市場予想を上回ること、およびコスト管理が予想以上に進むことが必要だとした。
HSBCは、京東健康の売上高が25年に18%増えると予想。直営プラットフォームでの医薬品販売と、サードパーティー出店者からの広告需要の強さが安定成長の基盤となっていると評価した。また、配送サービスのプロモーション強化によりプラットフォームへの流入が増加し、中国当局の買い替え促進政策も医療機器の年間売り上げ増加に貢献していると指摘。これらを踏まえ、売上高と純利益の見通しは従来通りに据え置いた。サプライチェーン能力の強化と運営レバレッジの拡大により、前年と比べた利益率の改善が引き続き期待できるとの見方を示した。
京東健康の25年4−6月期決算について、HSBCは売上高が前年同期比17%増の177億元となり、調整後営業利益率は横ばいの5.4%を見込んでいる。一方、25年下半期の売上高は前年同期比15%増えるものの、O2O(オンライン・ツー・オフライン)事業への投資が拡大する影響で調整後営業利益率は3.2%に低下すると予測した。
京東健康の株価は日本時間午後3時21分現在、前日比1.76%安の47.45HKドルで推移している。