『香港01』は21日、中国ネット通販大手のJDドットコム(
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市場関係者によれば、買収合意には「過渡期」条項が盛り込まれている。期間中、JDドットコムは経営にタッチせず、佳宝グループ創業者の林暁毅氏らが経営管理を3年間代行する。過渡期が終了した時点でその後の取り決めを再確認するという。「佳宝は20−30店舗を保有しており、取得時のコストは十数億HKドル。数年前のコロナ禍では業績が低迷し、店舗売却リストが流出したが、最終的には乗り越えた」と関係者は語った。
佳宝食品超級市場は1991年に設立された。公式サイトによると、現時点で香港に約90の店舗を展開し、従業員数は1000人を超える。佳宝の現在の大株主は「多泰投資有限公司(MORETIDE INVESTMENTS LIMITED)」で、林暁毅氏と施玉琴氏が同社取締役を務めている。