16日の香港株式市場で、ハンセン指数は5営業日ぶりに反落。終値は前日比0.29%安の24517.76ポイントだった。中国企業指数は0.18%安の8861.39ポイント。メインボードの売買代金は概算で2589億5000万HKドル。
ハンセン指数は前日の米ハイテク株高を受けて高く始まったものの、次第に上げ幅を縮小。後場に入ると下げに転じる場面が目立ち、結局はこの日の安値圏で引けた。前日は終値ベースで3月19日以来およそ4カ月ぶりの高値を付けただけに、利益確定売りが出やすい環境だった。米関税政策が米国のインフレ再燃につながりかねず、米連邦準備理事会(FRB)が利下げに慎重な姿勢を維持するとの懸念も広がった。セクター別では医療・ヘルスケアが堅調だった半面、不動産・建設が大きく下落。中国指導部が14−15日に住宅政策や都市計画を議題とする「中央都市工作会議」を開いたものの、新華社が報じた内容には特段の新規材料が見当たらず、失望売りを誘ったもよう。
ハンセン指数構成銘柄では、大型株の美団(
03690)とAIAグループ(
01299)が売られ、相場の重荷だった。本土系不動産株の華潤置地(
01109)、華潤万象生活(
01209)、中国海外発展(
00688)、龍湖集団(
00960)がそろって下落。ニット衣料大手の申洲国際集団(
02313)、自動車販売の中升集団(
00881)は大幅に反落した。一方、前日に2025年4−6月期の販売額を発表したスポーツ用品の安踏体育用品(
02020)が大幅高。オンライン旅行会社のトリップ・ドットコム(
09961)、ショート動画プラットフォームの快手科技(
01024)は続伸した。
ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は0.24%安の5418.40ポイントと4営業日ぶりに反落。企業向けクラウドの金蝶国際ソフト(
00268)が7%超下げた。新興電気自動車メーカーの蔚来集団(
09866)、スマートフォン部品・受託製造のBYDエレクトロニック(
00285)も安い。半面、オンライン旅行会社の同程旅行(
00780)、音楽配信のテンセント・ミュージック(
01698)が買われた。