2025-07-11 |
米国/マーケット/証券 |
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NY市況(10日):ダウ192米ドル高と続伸、S&P500とナスダック総合は最高値を更新
10日のNY株式相場は続伸。トランプ米大統領がブラジルに50%の「相互関税」を課すとしたことや、輸入される銅・銅製品についても50%関税を8月1日に発動するなどとし、トランプ関税の経済への影響が懸念されたものの、AI(人工知能)ラリーの進展期待が続いたほか、新規失業保険申請件数が予想を下回る強い結果となったことや、デルタ航空の4−6月期決算が予想を上回ったことが支援となった。
ダウ平均はもみ合ってスタートしたが、一時317米ドル高まで上昇し、192.34米ドル高(+0.43%)で終了。S&P500も朝方に0.19%安まで下落したが、0.43%高まで上昇し、0.27%高で終了。ともに2日続伸した。ハイテク株主体のナスダック総合は0.09%高と小幅ながら3日続伸した。S&P500は4営業日ぶりに取引時間中と終値の史上最高値を更新し、ナスダック総合は前日に続いて取引時間中と終値の史上最高値を更新した。
S&P500の11セクターは一般消費財(+0.98%)を筆頭に、エネルギー、公益、金融、ヘルスケアなど9セクターが上昇した一方、コミュニケーション(-0.48%)とIT(-0.12%)の2セクターが下落した。半導体株はエヌビディアが0.75%高と続伸し、終値で初めて時価総額4兆ドル企業となったほか、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)も4%超上昇。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は0.75%高と3日続伸した。
新規失業保険申請件数は22万7000万件と、前週発表分の23万3000件から減少し、市場予想の23万5000件を下回ったことで労働市場減速への警戒感が和らいだ。デルタ航空の4−6月期決算は売上高と利益が市場予想を上回り、7−9月期の見通しも予想を上回った。株価は11.99%高と急伸し、同業のユナイテッド航空も14%高と急伸した。このほか、サウスウェスト航空が8%8.14%高、ノルウェー・クルーズ・ラインも5.42%高と、旅行・レジャー関連株が軒並み上昇した。